疾病の理解・うつ状態と不眠

疾病の理解・うつ状態と不眠

スポンサーリンク

1疾病の理解・うつ状態

うつ状態とは気分が沈む、落ち込む、優うつ感といった気分の低下、などの精神運動抑制、不眠や食欲低下などの身体症状を伴うものである

症状の概要

うつ状態はどの年代でも見られる気分障害の一つであるが、高齢者の場合加齢に伴う変化により若い世代とは異なる特徴を示す

また不安感、焦燥感、公文間などの心理的症状の訴えが多く、その上頭痛・全身痛・腰痛などの身体症状も多くみられるといった特徴がある

症状を引き起こす原因・疾病

① 脳血管障害やアルツハイマー病などの脳気質疾患に伴うもの

② 内分泌疾患、代謝性疾患などの身体疾患に伴うもの

③ 内因性うつ

④ 環境因子の作用で生じた抑うつ性神経性に伴うもの

⑤ 心因反応に伴うもの

 

観察のポイント

・ 老人性鬱の場合、若年性の打つと比べ発症要因が多様であり、病像が非定型的である。そのためうつ病を見逃したり、他の疾患と誤診したりする可能性もあり、表情、気分、思考、意欲、行動、身体的な変化、疾患の既往や内服薬、喪失体験の有無など多面的な視点から観察することが重要になってくる

・ 口癖のように死をにおわすような言動、自責的な訴えなど自殺の徴候となるサインが出ていないか、言動や行動を観察することも重要である

・ 高齢者の場合、表情がぼうっとしているとか、元気がないなどの症状が認知症を原因とすることもあり、認知症との鑑別も重要である




ケア上のポイント

・ 一般的には休養を取ること、頑張らせないことがケアの基本になる

・ 高齢者の場合、身体症状への対応や生活支援といったケアも重要であり、高齢者を支え安心して生活できるようにしていくことが大切となっている

・ 高齢者の宇津井状態を見落とさないことが大切で、日常生活の中でみられる高齢者の表情や振る舞いに目を向け、早期発見に努めるとともに、的確なアセスメントの下にケアを立案する必要がある

 

疾患の理解・不眠

不眠症とは入眠障害、中途覚醒、早朝覚醒、熟眠障害のいずれかがあり、このような不眠の訴え週2回以上、かつ少なくとも1か月間は持続しさらにこれらの不眠のため自らが苦痛を感じるか、社会生活または職業的機能が妨げられている状態である。これらの3条件を満たさない場合を不眠と呼んでいる

症状の概要

・入眠障害:寝つきが悪い

・中途覚醒:朝起きる時期までに何度も目が覚める

・早朝覚醒:朝早く目が覚め、その後眠れない

・熟眠障害:眠りが浅く、すぐに目が覚める、夢ばかり見て眠った気がしない。高齢者は加齢に伴い、夜間覚醒しやすい、眠りが浅いなど睡眠パターンの変化による不眠がみられる。不眠により高齢者は心身ともに様々な影響を受け、身体活動性が低下し、廃用症候群をひきおこし、自発性や意欲の低下など精神機能も不活発化してしまう

症状を引き起こす原因・疾病

・ 環境要因:温度・湿度、換気、臭い、音、照明、寝具、真意、同室者の有無、入院による環境の変化など

・ 身体要因:発熱、疼痛、掻痒感、外装、鼻閉、頻尿などの症状及び治療の影響、睡眠に関連した内服薬

・ 心の要因:不安、不満、緊張、焦り、ストレス、睡眠に対するこだわりなど

・ 生活習慣要因:アルコール・ニコチン・カフェインな摂取、食事・運動・生活パターンなど

観察ポイント

・ 高齢者はあまり寝ないという固定観念を捨て、高齢者の訴えを大切にすることが重要である。

・ 本人からの訴えだけでなく客観的に睡眠状態を観察することも大切である。主観的情報と客観的情報とを合わせて総合的に評価することで、不眠のタイプや不眠の原因をアセスメントすることができる

・ 夜間は寝るものだと決めつけ、不眠を夜間だけの問題としてとらえるのではなく、1日の生活の中で生じる問題としてとらえることが大切である




ケア上のポイント

・ 規則的な生活リズムの確立:活動と休息のバランスを考慮し睡眠だけでなく日中の活動や生活リズムも整え、決まった時間に起床、就寝できるようにする

・ 身体的要因の緩和:疾患が原因の場合には疾患の治療。痛みや身体症状の緩和

・ 安眠を妨げる要因の除去・軽減:カフェイン摂取や過食、空腹を避けることなど

・ 睡眠を促す要因の取入れ:暗く静かで暑すぎず寒すぎない寝室にするなど眠りを導く環境を作る。入浴音楽読書などリラックスのための工夫

・ 薬物療法:睡眠剤を使用する場合には副作用の有無、程度を観察。副作用や依存症、医師の指示を守るといった薬物療法に関する知識の提供

 

参考資料:高齢者ケアガイドブック

タイトルとURLをコピーしました