夫の闘病・統合失調症の特徴

夫の闘病・統合失調症の特徴

スポンサーリンク

統合失調症の特徴

患者の自覚症状

やる気が起きない、人と会いたくない、何も感じない

心の中で思っている事:考えがまとまらない。身体がふわふわして溶けていく感じ。頭に主医師が乗っている。ボーっとする。イライラする。後をつけられている。見張られている。

 

身体的症状:考えていることが筒抜け、テレビで自分の考えていることを全部話している。身体の違和感。妄想。思考障害。無為。自閉。睡眠障害。便秘。セルフケア能力の低下。幻覚。強迫観念。入浴できない。食事ができない。

 

 

統合失調症は主として思春期から青年期に発病し、知覚・思考・感情・自我意識・意欲に特有の障害がみられる疾患である。多くは慢性的に経過し活動性や対人交流が低下して社会生活が困難になる。

 

統合失調症の病態や原因は、現在のところ不明だが複数の要因が絡み合って発症すると考えられている。最近ではストレスの考え方が一般的で生物学的要因、遺伝的要因、心理社会的要因が作用しあって脆弱性が形成されると考えられている。

 

症状は多彩で、一般的に急性期には陽性症状(幻覚、妄想、興奮)が、回復期や慢性期には陰性症状(感情鈍麻、思考途絶、意欲低下、自閉など)が現れる。

 

治療薬物療法

定型抗精神病薬:幻覚妄想などの陽性症状に効果がある。眠気やパーキンソン症状など副作用が出現しやすい。クロルプロマジン、ハロペチロール、レポメプロマジンなど

 

持続性抗精神病薬:1回の注射で2~4週間、定型抗精神病薬の効果が持続する注射液。

非定型抗精神病薬:ドパミンだけでなくセロトニンの受容体の働きも阻害する為、陽性症状陰性症状の両方に効果を示す。リスぺリドン、オランザピン、クエチアピンなど

 

抗精神病薬で現れやすい副作用

パーキンソン症候群、アカシジア(静座不能)、急性ジストニア(筋緊張による反復性不随意運動)遅発性ジスキネジア(チックなどの異常不随時運動)口渇、便秘、尿閉、鼻閉、イレウス、血圧低下、頻脈、眠気、倦怠感、筋痙攣、乳汁分泌、肥満

副作用が出現しても、中止や原料はしないことが多く副作用を緩和する薬剤で対処する。副作用出現を嫌って、自己中断することがあるため服薬管理が重要。

副作用としての口渇に精神的ストレス、抗利尿ホルモンの分泌異常、精神症状の悪化などが絡み多飲水が生じることがある

 

精神療法

不安や苦痛の緩和、問題行動を改善して人格の成熟を促すことが目的。主に支持的精神療法(面談室で医師と患者が1対1で行う)

 

作業療法

自発性や社会性の回復、生活リズムの維持、興味や集中力の育成、他者との交流、趣味の幅を広げることが目的。作業種目として革細工。手工芸、木工、陶芸、絵画、書道、料理などがある

 

レクレーション療法

スポーツやゲームなどのレクレーションを通して楽しみながら自主性、協調性を育み、患者の精神活動を活発化する

 

生活指導

統合失調症では意欲減退などにより基本的な生活活動(起床、洗面、身辺整理、入浴、更衣、食事)などが崩れることが多い。指導的にかかわることで、精神の活動性を高め社会生活能力の低下を防止する

 

生活技能訓練

対人的な状況を正確にとらえるには受診技能、状況を判断し適切な行動を選択する処理技能、選択した行動を適切に実行する送信技能の3つの情報処理機能からなる。これらの情報処理能力に着目し、認知行動療法の技法を用いて訓練を行う

 

電気痙攣療法

頭部へ通電することによって脳機能を改善させる治療法である。緊張病勢興奮や昏迷状態、抗精神病薬の薬効が認められない場合などに行われる

 

参考資料:疾患と看護過程

タイトルとURLをコピーしました