夫の闘病・死んだ方が楽

夫の闘病・死んだ方が楽

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死んだ方が楽

夫の症状に一喜一憂する日々が続く。水分制限解除になったので個室から4人部屋に転室した夫。症状が良くなり転室したのは良かったけれども、その夜は一睡もできず朝食も食べられなかったという。

 

よく事情を聴くと同室者の患者さんが、夫がカーテン越しに覗くと言って怒るのだそうだ。そのような環境では、神経が過敏な夫が眠れなくなるのも無理はない。

 

私が面会に行った時もベッドに横になっておれない様子だった。少しも臥床せず、部屋を出たり入ったりしているのだ。

 

これでは食事どころではないと思い、看護師に再び個室にしてもらえないかと頼んだ。ところが返答は、夫の症状を良く理解してもらえなかったようで「誰でも個室に入りたい」というものだった。

 

首をかしげる返事ではあったが、人間関係を悪くすると夫に不利になるので「わかりました、もう少し様子を見ます」と答えた。

 

このような環境の夫を不憫に思えたが、夫の力になることもできず病院を後にした。その後、少し明るい声で「個室にしてもらった」と夫から電話がはいる。

 

午後から再び面会に行くと、個室に転室になりホッとしているはずの夫は朝よりも沈んでいた。「眠れず歩きっぱなしで体がひどい、このような状態でいるのなら死んだほうがましだ」などと言う。

 

ハルシオンを内緒で3錠持ってきてほしいなどと言う。入院したら薬の処方は自分勝手に出来ないことを理解していると思っていたのだが、理解していても体のひどさには勝てないという事だろうか。

 

看護師に症状を訴え、注射をしてもらった。少し気分が落ち着いてきてから帰宅した。暫くしてから夫から電話が入る。「注射のせいか死にたいという気持ちは無くなった」という。

 

早く夫に適した薬の処方が出来て、症状が安定し退院できると良いが。。

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