アルツハイマー病の看護診断・睡眠パターンの障害
看護診断:痴呆に関連した睡眠パターンの障害
看護目標:地方によくみられる睡眠障害を最小限にする
徴候と症状:夜になると不穏状態と不安が増強する、頻回の目覚め、睡眠中の頻回の体位変換、徘徊
看護介入:
①頻回に目覚めたり、夜間に徘徊したり、長時間続く覚醒などは、地方ではありふれた睡眠パターンであることを家族や介護者に指導する
②毎日同時間の起床、昼寝の禁止、一定の運動を促進するなどの生活習慣に対する治療を開始する
③患者の就寝前の日課を確立し、一貫性に努める
④夜間の徘徊と不穏状態に対する患者の安全を確保する
⑤不眠の長期管理にベンゾジアゼピン系の睡眠薬の投与を避ける
⑥もし患者が夜間に覚醒し、錯乱状態や興奮に陥ったら患者に温かみのある静かな態度で再始動する
⑦午後遅くまたは夕方早くにみられる。日没症候群について評価する。必要により患者の夕方の活動を制限し話し相手になる。夕方早くに電気をつけ、やさしい音楽や親睦的刺激を午後遅くに与える
理論的根拠:
①これらの変化についての知識は、介護者の不安を除き現実の予測をすることを助ける
②初期と中間期の痴呆では、これらのアプローチが夜間の睡眠を促進をする
③一貫した習慣は、患者の休息の準備を助け元気づける
④患者の安全を確立することは、予測される患者の夜間の行動を防ごうとするよりも実際的である
⑤長期のベンゾジアゼピン系の睡眠薬の使用は、睡眠障害を悪化させることがある。鎮静催眠薬への依存は心理的問題を引き起こすので、介護者は薬を与えてよいかどうかという葛藤にとらわれる
⑥静かな態度は患者が興奮したり自我を失う可能性を少なくする
⑦錯乱状態、興奮、不安、イライラ歩き回る、俳諧、手を揉みしだくなどを特徴とする日没症候群は、一般に午後遅くまたは夕方早くにはっきりしてくる
患者目標:睡眠障害を最小限にするための適切な処置をとることができる
参考資料:看護診断に基づく高齢者看護ケアプラン