外科的ケアの看護診断・組織循環の変調:抹消
看護診断:血管再形成術に関連した組織循環の変調:抹消
看護目標
患者の下肢の循環を最適に保つ
徴候と症状
下肢冷感。末梢動脈の脈拍蝕知不能または脈拍減弱。下肢を温めたときに焼けるような痛み。患肢の浮腫。下枝下垂時の斑点様皮膚、下肢挙上時の蒼白は皮膚
看護介入
① 患者の下肢の浮腫の憎悪、潰瘍形成、皮膚壊死、皮膚の色や皮膚温、あるいは皮膚の手触りなどの変化について評価する
② 大動脈、大腿動脈、膝窩骨動、足背動脈、後脛骨動脈を含めて抹消の脈拍について評価し、それぞれの脈の強弱について記録する。また毛細血管再充満とそれに対する変化を調べる。潅流低下の徴候を医師に報告する
③ 下肢の疼痛、しびれ感、感覚鈍化の有無について質問する
④ 下肢の観察を行っている際は、病室を温かく保つ
⑤ 患肢処置時は患肢を非下垂位に保つ。足浴、入浴は熱すぎず冷たすぎない温湯で行う。下肢体位を少なくとも毎時交換する。膝部でのベッド挙上を避ける。膝や足首で足を組むのを避けるよう指導する。ストッキングなど下肢を締め付ける衣類はすべて取り除き、着用しないよう指導する。また長時間坐位でいることも避けるよう指導する
⑥ 肥厚した足の爪また、角質化した皮膚の治療のため患者を足の専門医に紹介する
⑦ 禁煙を促す
理論的根拠
① これらの徴候は、血管収縮、静脈還流障害、組織潅流の低下を意味する
② 脈拍触知不能や末しょう循環障害は血管収縮、血栓形成、血管破壊を意味することがある
③ これらの兆候は組織還流の低下を反映する
④ 室温が低いのは血管収縮の原因となる
⑤ 下肢を非下垂位に保つことで疼痛の軽減が図れ、組織損傷の拡大を防ぐことができる。温湯を用いることで熱感覚鈍麻からくる損傷を防ぐことができる。毎時体位変換することにより、血管収縮が減少され組織潅流が改善されるため静脈還流が促進される
⑥ これらを治療することは海洋形成、感染、外傷を防ぐのに役立つ
⑦ 喫煙はすでに何らかのダメージを受けている動脈をさらに収縮させる結果となる
患者目標
・ 下肢の疼痛、組織障害、感染をおこすことがない
・ 可能な限り最高の身体機能を保持することができる
参考資料:看護診断に基づく高齢者ケアプラン