パーキンソン病の看護診断・思考過程の変調

パーキンソン病の看護診断・思考過程の変調

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看護診断:痴呆に関連した思考過程の変調

看護目標

痴呆の可逆的原因を明らかにして治療し、薬物中毒の可能性を評価する

徴候と症状

錯乱、抑うつ、議論好きの行動、放浪、意識レベルの変調、気分と感情の変調、記憶力と判断力の低下、睡眠と覚醒サイクルの障害、抽象的考え方の障害

看護介入

① 健忘や敵意などの行動や見当識の変化について評価する

② 抑うつ徴候と症状について評価し、どのような看護介入ができるかについて医師と相談する

③ 患者の抗パーキンソン薬の内服を再検討し内服薬を変更できるか医師と相談する

④ 錯乱、遅発性運動緩慢、幻覚、ジストニアなどの内服薬の副作用を評価する。どんな副作用も医師に報告する。薬用量の減量についても医師と相談する

⑤ 安全と安心な環境を用意する

⑥ もし可能であれば、成人を対象としたデイケアプログラムを患者に紹介する

⑦ 介護者を地域支援団体に紹介する

 

理論的根拠

① 評価することは思考過程の変調を起こした原因のうち治療可能なものを鑑別するのに役立つ

② 抑うつは痴呆に似ており、痴呆と共存しうる。抑うつは心理療法や抗うつ薬を必要とする。抑うつの治療に成功すれば精神機能を著しく改善する

③ Lドーパのような多くの抗パーキンソン薬は精神状態の悪化を起こしうる。治療内容を病気に合わせて再度調整することで、多くの症例での精神機能の改善に役立つ

④ Lドーパと抗コリン作動薬の中毒は長期使用による結果の可能性がある。薬用量の減少は症状を改善する。内服薬を一時的に中止する必要があるかもしれない

⑤ 精神状態の変化のある患者は、知覚と環境の変調があり、十分に注意深いモニターと安全の感覚が要求させる

⑥ 成人を対象としたデイケアプログラムは患者の精神状態をモニターでき、患者の精神機能のレベルにあった活動を用意できる。デイケアはまた介護者を開放する

⑦ 患者の精神状態の変化に対処することは難しい。同じ状況にいる他の人との話し合いは、感情的支援となり、また意見を分かち合う討論の場となる

患者目標

痴呆に対して完全な評価を受け、原因が明らかにされ排除することができる

 

 

参考資料:看護診断に基づく高齢者看護ケアプラン

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