脂肪肝・NASHの治療
脂肪肝・NASHの治療
脂肪肝やNASHは、食べ過ぎなどが原因で起こります。多くは食事療法と運動療法によって改善することができます
1 肝臓に脂肪がたまると脂肪肝・NASHになる
脂肪肝とは肝臓に脂肪が過剰にたまった状態のことです
NASHとは肝臓に炎症がおこる病気で脂肪肝になった人の一部に発生します
脂肪肝になると動脈硬化や心筋梗塞、脳卒中などの危険性が高まります
NASH(非アルコール性脂肪性肝炎)の場合は、動脈硬化や心筋梗塞、脳卒中と合わせて肝硬変や肝がんになる危険性も高くなります
最大の原因は肥満です。食べ過ぎによって使われるエネルギーより摂取するエネルギーが多くなると余ったエネルギーは肝臓に運ばれて中性脂肪になります
一部は血流にのって全身へ運ばれて処理されますが、処理しきれなかった中性脂肪は肝臓にたまっていきます
閉経後の女性もホルモンの影響で脂肪肝になりやすいことが分かっています。アルコールの取りすぎも脂肪肝の原因になります
脂肪肝が進んで肝臓に炎症が起こるとNASKになります
・脂肪肝とNASHの検査
脂肪肝とNASHの診断にはまず血液検査と超音波検査を行い、脂肪肝かどうかを調べます。幹細胞の30%以上に脂肪がたまっていると脂肪肝と診断されます
超音波検査では脂肪肝とNASHの区別はつきません。脂肪肝と診断されたら経過を観察し血液検査で炎症反応の数値が高くなっていたり、血小板の数値が低い場合はNASHの可能性が疑われます
その場合は肝細胞をとって顕微鏡で調べ肝細胞の膨張、肝臓の組織の繊維化などの変化が確認されたらNASHと診断されます
2 何よりもまず生活習慣の改善を
脂肪肝の治療には何よりもまず生活習慣の改善を行います
アルコールの取りすぎが原因の場合はお酒を控え、肥満の場合は食事療法と運動療法で適正体重に戻すことを目指します
食事療法では官職を避けてどの食事をバランスよくとり、飲み物はエネルギーのないお茶や水などにします
寝る2時間前までには食事を済ませておくことが大切です
運動療法では1日30分以上の早歩きをしましょう。運動療法を行えば肝臓の死亡を効率よく減らせます
・NASHがある場合
NASHの場合も生活習慣の改善に取り組みます。治療の基本は何よりも肝臓の脂肪を減らすことです
薬に頼るのではなく生活習慣の改善を続けることが大切です
個人差はありますが、きちんと生活習慣の改善を行えば1か月間でも脂肪肝やNASHは改善していきます
参考資料:「きょうの健康」