食事中にむせたらどうするの?誤嚥予防法とは?

食事中にむせたらどうするの?誤嚥予防法とは?

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誤嚥予防法とは

食事中にむせたらすぐに食事を止めた方がいい?むせた時の対応や誤嚥の予防法は?→気道に入った異物を排出し、呼吸が落ち着いてから再開する

むせ=誤嚥ではないため、むせたらすぐに食事を中止しなければならないというわけではない。むせた場合は、しっかりと咳をして軌道に入った異物を排出し、呼吸が落ち着いてから再開する。

誤嚥とむせの基礎知識

  • 誤嚥とは飲食物が声門を超えて気道に侵入することである。
  • 誤嚥の有無は嚥下っ造影検査により確認できるが正確な診断は難しい。
  • むせ(咳嗽反射)は気道から異物を排除する為におこる生体の防御反応である。
  • 誤嚥しても咽によって異物を声門より上方に排出できれば肺炎のリスクを回避できる。

むせた時の対応

①すぐに食事の中止を考慮すべき状況
  • 食事に集中できない
  • 口に食べ物を含んだまま嚥下反射が起こらない
  • 咳嗽や空嚥下の後も湿性嗄声が認められる
  • 空嚥下を促した後も頸部聴診で液体の振動音が聴収される
  • 疲れる
  • 途中から元気がなくなる
  • 呼吸苦、呼吸促進、チアノーゼなどが出現する

②むせを繰り返す場合に確認すること

むせの原因 なぜむせたか?

  • 覚醒や認知の状態、食事の環境や食べ方を確認し食事時間や一口量などを工夫する。
  • 覚醒が悪い、疲労している、意識が低下している、介助や見守りができないなどの場合は、覚醒している時間や食事に集中できる環境が整った時に、食べられるよう食事時間を調整する。
  • また一度に飲み込む量が多いと誤嚥リスクが高まる。口に入れるペースが速すぎる場合、嚥下反射惹起前に咽頭に流入する可能性や咽頭残留がきたす可能性が高まるために誤嚥を引き起こしやすい。
  • 次の一口は咽頭がしっかり挙上し、口腔内の食物が完全になくなったことを確認してから口へ運ぶように注意する。
むせのタイミング いつむせるか?
  • ・嚥下前にむせる時:食形態は高粘度の液体やペースト状の食形態とし、頸部を前屈した姿勢で食べる
  • ・嚥下中にむせる時:高中粘度の液体年,頸部を前屈した姿勢で食べる
  • ・嚥下後にむせる時:低粘度の液体とし、一口量を少なめにする。さらに嚥下した後遅れてむせることもあるので。食べ始めてから暫くは患者の反応を観察する
むせ易い食形態 どのような飲食物の時にむせるか?
  • むせ易いものがあるかどうか注意深く観察し残存機能に応じて食形態を工夫する。
  • 嚥下機能が低下している場合は飲み込むタイミングよりも早く水分が喉に流れ込む可能性があり誤嚥のリスクが高くなる。
  • このような場合はとろみをつけることで誤嚥しにくくなる。

 

摂食嚥下障害患者の誤嚥予防訓練

誤嚥のリスクのある患者に食事前にできる簡単な訓練は?→頸部や肩の軽い運動を行い、関節可動域を図る

嚥下関連筋群の働きをよくする為には、頸部や肩の軽い運動を自動的・他動的に行い、関節可動域の改善を図る。

最初の一口を大切に

嚥下障害のある人は一口目に誤嚥することが多いと言われる。したがって最初の一口は特に大切にし良いスタートを切れるようにしよう。

食べ始める前に嚥下に関連する筋肉をリラックスさせる準備運動や誤嚥物の喀出を促す訓練を行い誤嚥を回避する。

頚部周囲の筋肉が緊張している場合

前頚部に位置する舌骨上筋群や舌骨下筋群などの嚥下関連筋群が有利に働く姿勢をとるために「頸部や肩のリラクゼーション」を行う。

食事前に頸部や肩の軽い運動を行って心身の緊張を緩和し関節可動域の改善を図る。

頸部と肩の自動運動

① 頸部を前後に倒す

② 頸部を左右に倒す

③ 頸部を左右に回す

④ 肩を上げ下げする

⑤ 肩を回す

頸部の他動運動

① 両手で頭部を支えて前後に倒す

② 片手で肩を支えて、もう一方の手で頭部を支えながら左右に傾ける

③ 片手で肩を支えて頸部を左右に回す

④ 前期を5~10回繰り返す

嚥下反射が起こりにくい場合

  • 嚥下反射は機械的刺激、科学的刺激、温度刺激の相乗効果で誘発されやすくなる。
  • そのため凍らせた綿棒などで嚥下反射を誘発する部位に刺激を与える喉のアイスマッサージが有効である。
  • アイスマッサージは咽頭の知覚の感受性を高めて嚥下反射を誘発し、即時効果が期待できるため食事開始の直前に実施すると良い。

喉のアイスマッサージ

①凍らせた綿棒に少量の水をつける

②嚥下反射誘発部位(前口蓋弓、軟口蓋、舌根、舌背など)を数回なでる

③口を閉じて空嚥下を促す(唾をのむ)

④上記を5~10回繰り返す

むせる、湿性嗄声がある、喉に液体の振動音を聴取する場合がある

  • 訓練として、あるいは食事中に行う代替え法として咽頭残留物を除去する為に「いきこらえ嚥下」を行う。
  • これは嚥下する前に息をこらえることで声門下圧を上昇させ、声門閉鎖を強化する方法である。
  • さらに嚥下した後の呼気により咽頭に残留した残渣物を吹き飛ばし誤嚥を予防する効果もある。

 

 

参考資料:看護技術ケアの疑問解決Q&A

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