パーキンソン病の看護診断・セルフケア不足:更衣・入浴・排泄など

パーキンソン病の看護診断・セルフケア不足:更衣・入浴・排泄など

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看護診断:運動緩慢、筋硬直、振戦に関連したセルフケアの不足:更衣・入浴・排泄など

看護目標

できる限り、日常生活動作の中での自立が可能であるよう促す

徴候と症状

外観の顕著な衰え、通常の活動の変化、入浴や歯磨きが不可能、更衣が不可能、補助具が必要、自分で好きなトイレに行き処理することができない

看護介入

① 入浴、食事、更衣についての患者の能力を評価する

② 急がずストレスのない雰囲気を用意し、患者が仕事を成し遂げられるための十分な時間も許す

③ 滑り止めのテープを浴槽内やシャワー室の床に貼り付けたりゴムマットを用いたり風呂場の床を大きな敷物で覆い、浴槽内やシャワー室内で椅子を使用し、高価でない柔軟性のあるシャワーホースを設置し、習慣的に用いてきた石鹸の代わりにロープのついたせっけんを使うように励まし、ふろ場全体に握り棒を設置し患者の電気カミソリを使うよう指導することにより、患者の入浴能力を高める

④ ボタン、ジッパー、紐などの代わりにホックやマジックテープのついた洋服、ズボンと足や下肢を覆う下着を引き上げるためのドレスステイックやドレスホック、必要な衣服をつかむためのステイックハサミなどを用意して、患者が自分自身で更衣できるようにする

⑤ 食器にこぼし防止具をのせたり、厚いプラステイック製の持ち手やでこぼこした取っ手のついた銀製食器を使ったりして、患者が自分自身で食べられるよう手伝う

 

 

理論的根拠

① パーキンソン病の患者の機能的能力はしばしば変化する。日常生活動作は反復した動作を必要としこれは患者の持久力を低下させる

② 急いだり緊張した環境は患者の機能障害を強める

③ 滑り止めの素材や大きな敷物は、転倒や躓きの危険を減らす。シャワー用のいすは入浴を楽にし安全にする。ロープ付き石鹸はつかむのにより便利である。握り棒は患者の歩行を助ける。電気カミソリは振戦により切り傷を作るのを防ぐ

④ パーキンソン病の患者は、しばしば手の強さと協調運動の障害がある。それらが洋服のボタンやジッパーの着脱を困難にさせる

⑤ 食器にこぼし防止具をのせたり、厚いプラスチック製の持ち手やでこぼこした取っ手のついた銀製食器を使ったりし患者が自分自身で食べられるよう手伝う

患者目標

日常生活動作を行うにあたり、最大限の自立を維持することができる

 

 

参考資料:看護診断に基づく高齢者看護ケアプラン

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