乳がん患者の看護計画

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乳がん患者の看護計画

#1 治療選択において意思決定に対する葛藤がある

看護診断 意思決定葛藤

関連因子:関連のある情報の不足、複数の情報源

診断指標:選択に関する不確かさを言葉に出す、他のいくつかの選択肢の間での迷い、意思決定の遅れ

看護目標

長期:自分で納得した意思決定ができる

短期:1)各選択肢の利点と欠点を述べることができる

2)自分の価値観を明確にできる

3)決定に関する不安や迷いを表出できる

OP

・疾患・治療についての理解や迷い

・医師からの説明の受け止め方

・希望している治療方法とその理由

TP

・ゆっくり話ができる環境を整える

・不安や疑問に思っていることを言葉にするように促す

・疑問点を整理しながら確認する

・治療後の姿や生活をイメージ化する

・これまで何に価値をおいてきたのか確認する

・医師とのコミュニケーションをサポートする

・夫婦間の相互理解をうながす

EP

・症状や各選択肢について説明する

・術後補助療法について説明する

・場合によってはセカンドオピニオンを提案する

 

#2 乳房喪失や外観の変化によりボディイメージが混乱している

看護診断 ボディイメージ混乱

関連因子:疾患の治療、手術、現実に存在する身体構造の変化

診断指標:身体に対する否定的な感情、身体の一部を見ないふれない

看護目標

長期:ボディイメージの変化を受け入れることができる

短期:1)乳房についての思いを表出でき、術後の姿をイメージできる

2)術後の姿に対して肯定的な表現が聞かれ、乳房の状態を直視することができる

OP

・乳房や自分の身体に対する思い、イメージする術後の姿

・術後の創部の状態、手術前のイメージとのギャップ、乳房を見た時の反応、補正具に対する反応

・家族やパートナーの受け止め方や希望、期待、不安

TP

・創部や乳房に対する気持ちを表出できる環境を整える

・患者の気持ちに沿って、創部や乳房を見るように働きかける

・回復状況を一緒に評価する

・補正俱や服装の工夫について話し合う

・希望があれば乳房切除術を受けた患者や患者会を紹介する

EP

・術後のイメージができるようにイラストや写真、ビデオを用いて説明する

・補正具や乳房再建術について説明する

・心配なことや質問があればいつでも相談できることを伝える

・乳房が喪失、変形しても今までと変わらない存在であることを伝える

・家族の精神的サポートが重要であることを家族に伝える

 

#3 疼痛、胸部の圧迫固定、痰の喀出困難により呼吸機能の変調をきたしやすい

看護診断 非効果的呼吸機能リスク状態

危険因子:全身麻酔、疼痛、胸部の圧迫固定、痰の喀出困難

看護目標

長期:呼吸状態が安定する

短期:1)呼吸数が正常範囲で安定する

2)痰を喀出でき深呼吸が行える

OP

・麻酔の覚醒状態

・呼吸状態

・痰の喀出状態

・創痛の程度

・経皮的酸素飽和度

TP

・ネブライザー、含嗽、体位ドレナージ

・疼痛コントロール

・安楽な体位の工夫

・体位変換、早期離床

EP

・深呼吸を定期的に実施するよう説明する

・創がある場合の痰の喀出方法を説明する

・体位変換、早期離床の必要性を説明する

 

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#4 血液やリンパ液の貯留、ドレーン挿入により感染を起こしやすい

看護診断 感染リスク状態

危険因子:皮膚の防御機構の破綻、観血的処置

看護目標

長期:感染の徴候が見られない

短期:1)感染症状を述べることができる

2)感染予防行動がとれる

OP

・創周囲の発赤、腫脹、熱感、疼痛

・排液の性状と量、体温

・検査結果

TP

・創部、ドレーン刺入部の清潔保持

・低圧持続吸引パックを常に陰圧に保つ

・必要時ドレーンのミルキング

EP

・感染の危険性について説明する

・創部の保護、ドレーンの管理について説明する

 

#5 浮腫、創部の瘢痕形成、疼痛により肩関節の運動障害がある

看護診断 身体可動性障害

関連因子:浮腫、拘縮、疼痛

診断指標:関節可動域の制限

看護目標

長期:患側上肢の可動域が術前と同じ状態に回復し、日常生活に支障をきたさない

短期:1)リハビリテーションの必要性について理解できる

2)日常生活にリハビリテーションを取り入れ継続できる

OP

・肩関節の既往歴

・創部、患側上肢の可動域

・リハビリテーションに対する気持ち

・日常生活の自立度、リハビリテーションの実施度

・浮腫、疼痛の程度、倦怠感、疲労感

・創部離開への恐怖

TP

・患側上肢の挙上運動、肩関節運動、指組運動などを定期的に行う

・訓練の進行度に合った可動域が拡大できるような日常生活プログラムを作成する

・疼痛や疲労感など観察しながら運動量や運動の進め方を調節する

・毎日の目標を設定し評価する

・腋窩のツッパリ感が強い場合、患側上肢を挙上した状態で上腕内側を軽くマッサージする

EP

・リハビリテーションの必要性と効果について説明する

・焦らず自分のペースを保ちながら、痛くない程度の二繰り返し行うことの重要性を説明する

・日常生活の中で患側上肢を意識的に使うように説明する

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#6 患側上肢の浮腫、運動機能障害、感覚機能障害により皮膚損傷を生じる危険性がある

看護診断 身体損傷リスク状態

危険因子:身体的因子、感覚機能の障害

看護目標

長期:リンパ浮腫に対する予防行動とリンパ浮腫を軽減する行動がとれる

短期:日常生活における患側上肢の保護について説明できる

OP

・患側上肢の腫脹、圧痛、重だるさ

・知覚異常

・患肢の保護状態

TP

・末梢から中枢にかけてマッサージ、弾性包帯による圧迫、患側上肢の挙上

・患側上肢の保温に注意する

・スキンケア

EP

・リンパ浮腫が起こる機序と症状、経過について説明する

・皮膚を傷つけないよう工夫について説明する

・患側上肢を締め付けないように説明する

・患側上肢の負担と疲労を避けるようにし説明する

・入浴中に上肢前腕手掌を観察するよう勧める

 

#7 癌治療および癌再発、転移に対する不安がある

看護診断 不安

関連因子:健康所いうタイの変化、健康上遺体に対する脅威

診断指標:人生の出来事の変化による心肺を表明する、混乱、不確かさ

看護目標

長期:不安が軽減し将来に関して希望的感情を言葉に出す

短期:1)不安な感情を表出できる

2)今後の治療について話し合う

OP

・予後や今後の治療に対する言動と受け止め方、理解状況

・表情、睡眠状況、食欲

・サポート体制、コーピングスタイル

TP

・ゆっくり話ができる環境を整える

・医師の説明時に同席しサポートする

・患者会、サポートグループを紹介する

EP

・術後補助療法について説明する

 

参考資料:疾患別看護過程

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