糖尿病の看護診断・ノンコンプライアンス
看護診断:インスリン注射をできないことと、適切な食事療法を守れないことに関連したノンコンプライアンス
看護目標
インスリン注射をする患者の能力を評価し、食事療法を守れない理由を明らかにする
徴候と症状
その後の経過観察ができない。糖尿病の悪化。正しい皮膚の手入れ、運動の遂行、適切な食物の選択。薬を服用する能力がない。血糖値の上昇。体重増加
看護介入
① 患者が指示を理解できないか、または病気の状況について恐れや不安や落胆を抱いているかどうかを明らかにする
② 患者の尿糖と血糖の測定値を評価する。特に高いあるいは低い測定値を除き、測定値とその時の患者の活動とを関連させる
③ インスリン注射を受けている患者にどのように自己注射しているか話させる
④ 視力障害のある患者には家人、隣人、訪問看護師が次に使うインスリンを注射器に入れ、準備しておくように勧める
⑤ 2種類の違ったタイプのインスリンを使用している患者には、代わりに70%のNPHインスリンと30%のレギュラーインスリンを含む、前もって混合してある溶液を使用するように勧める
⑥ 糖尿病の治療法を守らなければならない理由を患者に説明する
理論的根拠
① これらの問題はどれもが治療法を学びやり遂げる患者の能力を障害する
② このことは患者の低血糖や過血糖を引き起こすいかなる行動をも、つまり小食あるいは過食、不適切な食物選択、不活動などの行動を認識する手助けとなる
③ こうすることによって、看護師は容易に患者のインスリン注射をする能力を評価することができる。薬物療法を受ける患者の能力を妨げるような視力や器用さが損なわれたために患者のノンコンプライアンスが起きるということを、この評価は示す可能性がある
④ 患者ははっきり見ることができないために、注射器にちゃんと満たすことができず、投与量をきちっと守れない可能性がある
⑤ 患者のノンコンプライアンスは、溶液を混合することができないということに関連する可能性がある
⑥ 治療法に従うこといかに健康を促進し、急性慢性合併症の出現率を減少させるかを患者が理解する必要がある
患者目標
治療に従い、血糖値や尿糖値はコントロールされ、重症の低血糖や過血糖を起こすことがない
参考資料:看護診断に基づく高齢者看護ケアプラン