網膜剥離患者の看護計画

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網膜剥離患者の看護計画

<術前>

#1感覚器の変調(網膜剥離)により視力に変化が生じる

看護診断 感覚知覚混乱(視覚)

関連因子:感覚の統合、受容、伝達の変調

診断指標:感覚の先鋭度の変化、通常の刺激に対する反応の変化

看護目標

短期:視力を最大限維持し、手術に臨むことができる

OP

・視機能の状態(視力、視野)の状態

・既往歴、アレルギーの有無、程度

・不安や恐怖心の程度

・安静度の確認、検査内容

TP

・内服薬、術前点眼の管理

・安静度に見合ったADL介助(清拭、シャワー浴)

・眼帯で覆われていない場合は、両目が安静に保持できるように保護する

EP

・網膜剥離が悪化する危険性を説明し安静を促す

・医師の指示による安静度、清潔ケアなどを説明する

・医師の指示通り、服薬、点眼薬投与を行い術前の準備をおこなう

#2視野異常の進展により環境に適応できない

看護診断 身体損傷リスク状態

危険因子:感覚機能の障害、物理的因子(環境の変化)

看護目標

短期:安全についての知識を持ち、身体を損傷することなく入院生活を過ごすことができる

OP

・視野異常の有無と程度、視力低下の有無と程度

・視野異常、視力低下に対する患者の受け止め方

・ADLの自立支援

・安静度に対する医師の指示内容と患者の理解状況

TP

・危険防止のため援助、ベッド首位の環境整備、ナースコールの押しやすい定位置を決める

・安静保持のため行動制限がある場合、清潔援助などを行う

EP

・入院時オリエンテーションで安全な入院生活の過ごし方について説明する

・視機能の障害レベルを踏まえ移動時の注意事項について説明する

・物の定位置を決める。位置を変更した場合はその旨を伝える

#3裂孔が拡大し視力が低下するのではないかというおそれ、不安がある

看護診断 恐怖

関連因子:感覚機能の障害

診断指標:心配だ恐ろしいという訴え、自信がなくなってきたという訴え、緊張してきたという訴え

看護目標

短期:1)術後の自己の状態がイメージでき対処方法を言葉で表現できる

2)普段通りの言葉や態度で日常生活を送ることができる

3)バイタルサインが安定する

OP

・表情、言動の表出状態と不安との関係

・食欲、食事摂取状況

・身体症状の有無

TP

・検査治療の必要性、方法をわかりやすく説明して協力を得る

・検査結果について医師から十分な説明を受けることができるように配慮する

・手術のオリエンテーションを不安なく受けられる世に援助する

EP

・手術に対するインフォームドコンセントをおこなう

・患者が術後の状態を具体的にイメージできるように説明する。必要時歩行訓練を行う

・医師の説明で理解不足があれば追加説明し、納得して手術が受けられるようにする

・術後必要となる腹臥位についてその意義と方法を説明する

・手術に対する疑問や不安はいつでも医療者に相談できること、また医療者側にその用意があることを説明する

 

<術後>

共同問題

RC:術後の合併症(脈絡膜剥離、感染症、高眼症など)

看護目標

長期:合併症を発症させない

短期:術後の経過が順調である

OP

・バイタルサイン

・眼痛の有無と程度

・眼症状の経過と観察

・感染徴候と症状

・視力、視野、縫合部の状態

TP

・創治癒を促進できるようにバランスの良い食事を提供し、睡眠できる環境を用意する

・無菌操作による点眼薬、眼軟膏薬の点入処置を行う

・疼痛に対しては必要に応じて処方された鎮痛薬を投与する

EP

・眼帯を外さないように指導する

・術後の制限について詳しく指導する

・患者家族に発赤、濃厚な眼脂の増加などの特徴や症状が見られたらすぐに連絡するように指導する

 

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#4苦痛によって安静体位を維持することができない

看護診断 ノンコンプライアンス

関連因子:計画された治療行動に関する知識

診断指標:症状悪化の徴候、指示に沿っていないことを示す行動

看護目標

短期:苦痛が軽減され安静体位を守ることができる

OP

・安静体位が継続できているか確認

・安静体位による苦痛症状(眼痛、全学部痛、頬痛など)の程度

TP

・枕クッションなどを工夫し苦痛が軽減されるように患者に合った姿勢を整える

・温罨法やシップにより苦痛症状を軽減する

EP

・適切な体位を指導する

・指示された安静体位をとる必要性を患者家族に説明する

 

#5術後の視機能に対する不安がある

看護診断 不安

関連因子:健康状態の変化、健康に対する脅威

診断指標:人生の出来事の変化による心配を表明する、不確かさ、混乱、緊張した表情

看護目標

長期:生活視力の回復が実感でき不安が軽減される

短期:治療方針と視機能の改善が認識できる

OP

・患者の知識、情報量の程度と内容

・症状と視機能状態

TP

・患者がくつろげる癒しの環境を作る

・患者の訴えを傾聴し、共感的態度で接する

EP

・治療方針や視力の予後の相談について医師からいつでも説明を受けられることを説明する

・社会復帰に必要な相談など、対応できる事柄を相談する

・生活面での工夫や改善についてアドバイスする

 

#6片眼帯着用による視機能制限、安静保持によるQOLの低下、転倒転落の危険性がある

看護診断 身体損傷リスク状態

危険因子:感覚機能の障害

看護目標

短期:1)回復の過程で転倒転落することなく過ごすことができる

2)安静を保持しながら可能な範囲で適切なセルフケアを行うことができる

OP

・視力の状態、眼症状

・セルフケア能力

・治癒の経過

TP

・活動制限による清潔援助(清拭、先発、シャワー浴)

・食事のセッテイングを行い、患者にセルフケアを促し必要最小限の援助とする

・頻回に訪室し、転倒転落の事故を起こさないように環境を整備する

EP

・患者家族にベッド周囲や家庭環境の危険の潜在的状態を説明し、整理整頓を心がけるように説明する

・安静の必要性について説明し、安静が守られる範囲内でセルフケアを行うように説明する

 

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#7知識不足や不安により治療に専念できず、十分な治療の効果が得られない

看護診断 非効果的自己健康管理

関連因子:知識不足

診断指標:指示された治療方法を実施するのが難しいと言葉に出す、危険因子を減少させる行動をとることができない

看護目標

短期:正しい知識を得ることで不安が軽減され、治療に前向きに取り組むことができる

OP

・疾患治療の知識レベル

・疾患治療の理解力の確認

・サポートシステムと家庭環境

TP

・疾患治療に不安がある場合は医師に連絡し説明を依頼する

・不安や訴えを傾聴し精神的援助を行う

EP

・医師からの病状治療の説明で理解できない点を補足する

・処方された薬の情報を提供し自己管理対策を説明する

・安静を必要とする日常生活について復帰に向けた説明を行う

・必要に応じた社会資源の紹介と活用方法の説明を行う

参考資料:疾患別看護過程

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