疾病の理解・呼吸困難と痰と咳

疾病の理解・呼吸困難と痰と咳

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疾病の理解・呼吸困難

呼吸困難とは自覚症状であり、呼吸に関する不快や苦痛など主観的感覚である

症状の概要

息が切れる、空気を吸い込みにくい、空気を吐きにくい、胸が圧迫されるなどと訴えられることが多い。呼吸器疾患に限らず多くの疾患で生じるが、健常者でも感じることがある

症状を引き起こす原因・疾病

・ 生理的呼吸困難:激しい運動後、発熱時など

・ 呼吸器の異常による呼吸困難:食べ物や水分などの気道内混入、気管支喘息、肺気腫、肺炎、肺結核、肺がん、肺水腫

・ 心疾患による呼吸困難:狭心症、急性心筋梗塞、うっ血性心不全など

・ 中枢神経性の呼吸困難:脳挫傷、催眠鎮静剤、向精神薬などの薬剤

観察のポイント

・ 呼吸困難の発生状況、持続時間と程度、日常生活への影響

・ 呼吸の数、深さ、リズム、こちすぼめ呼吸の有無、姿勢

・ 発熱、咳、痰、喘鳴、チアノーゼ、抹消冷感、胸痛、冷や汗、検査データ

・ 基礎疾患の有無、既往歴、喫煙歴、職業歴

ケア上のポイント

・ 安静と安楽の確保:楽に呼吸ができるような体位の工夫、衣類を緩める

・ 確実な酸素吸入と必要時の吸引:苦痛の少ない酸素吸入用具の選定と装着方法の工夫、酸素吸入による乾燥予防と過失、痰や異物を取り除くための吸引

・ 精神的ケア:不安や緊張は呼吸困難を増強するため、できるだけそばにいて声をかける。リラクゼーション

・ 日常生活の援助:禁煙の指導、呼吸リハビリテーション、感染合併症の予防、便秘予防、消化の良い食事援助

 

疾病の理解・咳、痰

咳とは気道内の分泌物や吸い込んだ異物を、除去するための体の防衛反応のことである

痰とは気道内のはがれた細胞や機関誌からの分泌物のことで吸い込んだ異物などを含み、正常でも分泌されるがほとんど自覚はされない

症状の概要

咳には痰を伴う湿性咳と痰を伴わない乾性咳がある

痰は、多量に喀出される場合は、病的な原因があると考えられる

症状を引き起こす原因・疾病

① 湿性咳

・ 水っぽく泡立ったピンク色の痰を伴うときは心不全に伴う肺水腫が疑われる

・ 無色の粘りのある痰は、急性上気道炎や急性気管支炎などの場合に認める

・ 感染を伴うと、黄色や黄緑色の痰となり痰量も増加する。慢性閉そく性肺炎疾患などの既往がある場合は、急激に身体状態が悪化することもある

・ 血液交じりの痰を伴う場合、肺がんや肺結核が疑われる

② 乾性咳

ほこりや異物、誤飲などの機械的刺激、化学物質による刺激、冷たい空気などの寒冷刺激、間質性肺炎や胸膜炎、大動脈瘤による圧迫、薬剤の副作用、不安など

観察のポイント

・ 咳の症状、咳が出る時の状況、持続期間、程度、咳反射の強弱

・ 痰の粘りの程度、量、色、におい、混入物の有無

・ 発熱、呼吸困難、喘鳴、浮腫、胸痛、不眠、疲労感、食欲不振や体重減少、体力消耗の程度

・ 基礎疾患の有無、既往歴、喫煙歴、職業歴、検査データ

ケア上のポイント

・ 安楽な体位の確保:高齢者の好む体位を優先する。痰を出しやすくするには膝を曲げた側臥位や起坐位が良い

・ 痰を有効に出す援助:痰が絡んでいるような場合、深く息を吸った後、咳をするように勢いよく息を吐き出すように支援する。繰り返し援助する際には疲労の程度に留意する

・ 体力低下を最小限にする:安静を促し少量でも高エネルギーの食品摂取を進める

・ 口腔ケア:痰で口腔内が汚染されやすいので、清潔を保つ

・ 感染の予防:うがいや手洗い、マスクの装着を指導する

 

 

参考資料:高齢者ケアガイドブック

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