人工呼吸器関連の感染予防

人工呼吸器関連の感染予防

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医療ケア関連肺炎

肺炎は病院感染全体の約15%を占めており、全感染の24~27%がICUで感染しているといいます

そしてその発生の主な危険因子は気管内挿管を必要とする人工呼吸でCDCの全米病院感染サーベイランスシステムは、NNIS病院における人工呼吸器関連肺炎の感染率は、1000呼吸器使用日数当たり14,7であったと報告しています

また、そのたの報告では、継続的に人工呼吸を受けている患者は、人工呼吸を受けていない患者と比較して、病院感染肺炎を発症するリスクは6~21倍高いとあり、1日当たり1%の割合で肺炎となる可能性が増加しているといいます

人工呼吸器の管理

加湿付きの呼吸回路

ガイドラインには人工呼吸器の内部装置をルーチンに滅菌または消毒しないとあります。チューブに集まる水は定期的に捨てますがこの時、患者側に流れ込まないように注意を払うことが大切です

こうした処置を行ったり液体を取り扱うときには手袋を装着し、処置後は手が肉眼的に汚れているときは石鹸と流水、肉眼的に汚れていないときは擦式アルコール製剤を使います

加湿液

バブル式加湿器には必ず滅菌水を使用します。水道水は非結核性マイコバクテリアなどに汚染されている可能性があるので絶対に使用してはいけません

温・湿度交換器付き呼吸装置の呼吸回路

温・湿度交換器は機械的に不調であるか、肉眼的に汚れた場合に交換し48時間ごとよりも頻回にルーチンに交換してはいけません

 

気管切開患者のケア

ガイドラインでは気管切開は無菌状態で行うとされ、気管切開チューブの交換を行うときは、ガウンを着用して無菌テクニックを用い、滅菌または高水準消毒済みのチューブに交換することが勧告されています

 

気道分泌物吸引に伴うリスク

気管吸引に伴うリスクについてです

① 気管吸引カテーテルは微生物を下気道に押し込む

② 吸引カテーテルの使用は、直接的に患者環境の汚染を招く

③ 手袋について、滅菌あるいは未滅菌のいずれを使用するべきかについての推奨はない

気管吸引時のカテーテルの扱いについてです

① 気管吸引は滅菌の1回使用のカテーテルで、無菌操作で行うべきである

② もし吸引中にカテーテルの汚れを落としたいときには、滅菌水を使うべきである

③ 使用後は注意深く廃棄するべきである




気管吸引の手順

① 擦式アルコール製剤で手指消毒をする。肉眼的に汚染されている場合は手洗いする

② 滅菌手袋、または非滅菌手袋を装着する

③ 滅菌手袋を着用している場合は、そのままカテーテルを持ち、回しながら素早く吸引する。非滅菌手袋の場合は滅菌の鑷子で操作する

④ 途中で吸引カテーテルを洗浄したい場合には、滅菌水を吸引し、操作を続行する

⑤ 気管吸引は終了したら、カテーテルを指定の容器に廃棄する

⑥ 手袋を外す

⑦ 擦式アルコール製剤で手指消毒をする。肉眼的に汚染されている場合は手洗いする

 

超音波ネブライザー

超音波ネブライザーの薬液を調合するには必ず擦式アルコール製剤で手指消毒をする。肉眼的に汚染されている場合は手洗いする

薬液を吸う滅菌シリンジは原則として1回ごとの使い捨てです

外用だからと言って、同じシリンジを何回も使いまわすことは絶対にしてはいけないことであり、してもよいとするエビデンスではありません

 

胸腔ドレーンの管理

肺と胸膜の間に、外科的にカテーテルを挿入する胸腔ドレナージの管理には、刺入部の管理や排液の量、質の観察などがあります

感染予防対策上、注意しなければならないのは特に刺入部の管理で、ガーゼ交換時などは、必ず擦式アルコール製剤での種子消毒、肉眼的、タンパク質性物質、湿性生体物質による汚染がある場合は、手洗いを行い、滅菌手袋、または未使用の清潔な手袋をします

滅菌手袋装着の場合は、捜査は手で行いますが、非滅菌手袋の場合は、滅菌の鑷子を使って行います

 

参考資料:エビデンスに基づく感染予防対策

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