尿失禁の看護診断・皮膚統合性の障害の潜在的状態
看護診断:尿失禁に関連した皮膚統合性の障害の潜在的状態
看護目標
尿漏れにさらされることに起因する皮膚の損傷を防ぐ
徴候と症状
頻回の尿失禁、鼠径部大腿部臀部の掻痒感や灼熱感、表皮剥離、患部全体の痛み、アンモニア臭
看護介入
① 患者の会陰部の皮膚の損傷、発赤、感染の徴候を評価する
② 患者の衣類やパッドを交換するときは、いつも刺激の少ない石鹸と温水で患部を洗う
③ 患部にモイスチャー(保護)クリームを塗布する
④ 被膜のある部分から発赤している部分まで、ビタミンE入りのオイルを塗布する
⑤ 患者や介護者に湿潤したパットやおむつを、即座に交換するように指導する
⑥ 患者の皮膚を完全に乾燥させ患部にコーンスターチを塗布する
⑦ 患者の皮膚を頻回に観察する
⑧ 女性の患者に幹部への防臭剤の使用を避けるよう勧める
⑨ コンドームカテーテル、外部へ排尿するシステム、行動介入、などの失禁管理方法を患者及び介護者と一緒に再検討する
理論的根拠
① 絶え間ない陰部の皮膚湿潤は、皮膚湿軟と感染を起こしうる
② 尿のついた皮膚を清潔にすることは臭気と表皮層の損傷を防ぐ
③ 保護クリームは刺激や損傷の可能性から敏感な皮膚を守るのに役立つ
④ ビタミンEは発疹や表皮剥離部位を和らげる
⑤ 重く湿ったパットやおむつは摩擦や表皮剥離を促進する
⑥ 完全に皮膚を乾燥しコーンスターチを塗布することは皮膚の湿軟から皮膚を保護する
⑦ 頻回の観察は褥瘡、尿路感染症、敗血症などを起こす。皮膚の損傷の早期発見のために必要である
⑧ 市販製品に含まれるアルコールなどのある種の成分は皮膚の損傷などを起こす発疹などのアレルギー反応を起こす可能性がある
⑨ そのような方法は排尿コントロールを確実にするためと、皮膚の損傷を起こすのを防ぐのに必要である
患者目標
・ 皮膚を傷つけずにいることができる
・ 介護者とともに皮膚の損傷を防ぐために必要なセルフケアの方法を行うことができる
参考資料:看護診断に基づく高齢者看護ケアプラン