晴れ間に散歩し、他者に話しかける夫
他者に話しかける夫
最近寒くなってきたので、夫はあまり散歩に行きたがらない。
一日中どこへも行かず、会話も少なく、刺激も少ないのでは精神的にも肉体的にもよくない。
脳の活性化のためにも散歩を毎日勧めている
あまりしつこいと、余計に反発を買ってもいけないので、ほどほどに誘っているのだが、今日は3度目くらいで、散歩に同意してくれた
車で近くの公園まで行き、その大きな池の周囲を散歩することにした。
池にはカモがたくさん泳いでいて、静かで自然に囲まれ散歩するには絶好の場所だ。
老夫婦が孫と一緒に散歩をしていた。また私たちみたいな夫婦も散歩していた。
追い越し際に、夫はその老夫婦に話しかけたのだ。
病気になってから今まで、散歩時などに、自分から他人に話しかけることはなかった。
「わーすごい!」と内心思った。
徐々に夫は元に戻りつつある。
もちろん薬は飲んでいるけれども、でも病気はよくなっていっているんだと確信した。
ボヤ騒ぎ?
それでも不安な点もある。
今朝、隣の部屋にいる夫が咳を続けていていた。
そのうち「煙出ている」と言って、私の部屋の戸を開けた。
ゴミ箱から煙がているので慌てて、コップに入っていた水をかけた。
煙草の吸殻をゴミ箱に入れたのが原因だった。
灰皿をきれいにしようとしてごみ箱に入れて、その後うとうとしていたらしい。
咳が出るので目を開けると部屋じゅう煙で白くなっていたという。
私はあわてて、あちらこちらの窓を開けて煙を出した。
夫が認知症になったらどうしよう、と少し心配になった。
「こんなことは二度とない」という夫の言葉を信じたい。