高齢者ケア・肺気腫

高齢者ケア・肺気腫

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疾患から見た高齢者ケア・肺気腫

肺気腫とは肺胞の弾力性が失われ、空気を吸い込んでもそれを吐き出すときに努力をしなければ、その空気が出にくくなる疾患をいう

多くの肺気腫は気道の慢性炎症を合併するため、急性増悪の繰り返しによって気流の障害やガス交換障害が徐々に進行し、最終的に呼吸不全死亡するという特徴を持っている

 

おもな症状

少し早く歩くと息切れしたり、階段を上がるとつらいという症状で始まる。急性憎悪時には呼吸困難、発熱、咳、痰などの症状が出現する

呼吸困難に伴う対象者の苦痛・不安は非常に大きい

観察のポイント

・咳の増強、痰の量、粘りの増加、色、息切れや息苦しさの増強、発熱、呼吸数の増加など、感染の兆候はないか

・呼吸困難の状況はどうか

・呼吸困難が影響している日常生活上の支障状況はどうか

・在宅酸素療法を利用している場合の機器の管理は確実か

生活援助上の注意事項・留意点

肺気腫の急性増悪時は厳重な呼吸管理が必要になる。慢性安定期においては増悪の防止が援助の中心となる

①気道からの感染を防ぐ

・環境を整える。室温湿度を適切に維持し、定期的に室内の喚起を行う。埃をためないように注意し、特にシーツ交換時などは埃を立てない

・うがいや手洗いの励行、本人だけではなく援助者側も励行する

・禁煙を勧める

・口すぼめ呼吸・腹式呼吸の練習をさせる

・排痰の方法の指導(水分の補給、ネブライザーの使用、体位を利用したドレナージ、タッピングを行う)

②日常生活動作で呼吸困難のある場合の援助

・過食をすると呼吸困難になるため、食事は控えめか少しづつ分けて摂取する

・便秘を予防する

・排泄、入浴は状態に応じて、ベッド上の援助になる。しかし、酸素吸入が確実に行われている場合は、室内での行動が可能となる場合もある

③呼吸困難のある場合の援助

・特に呼吸困難の強い場合は、そばに付き添い安心させる

・排痰の援助、安楽な体位の工夫をする

・呼吸困難が少しでも軽減したときに、清拭、寝衣交換、口当たりの良い飲み物を少し与えるなどして、不快感を取り除く

・脱水を起こしやすいので、水分補給に注意する

④在宅酸素利用時は、機器の管理が適切に行われているかを確認し、必要な指導を行う

 

 高齢者ケア・肺炎

疾患から見た高齢者ケア・肺炎

肺炎とは肺に起こる炎症の総称で、原因や発病の仕方などで様々な種類に分けられる

肺炎は高齢であったり、低栄養の状態、免疫の機能が低下しているなどの内的な条件と、肺炎を起こすもとになる菌が気道の奥に吸引されるという外的な条件が重なって炎症を起こす

中でも高齢者で、誤嚥や誤飲による誤嚥性肺炎や健康な場合はあまり問題にならない病原性の低い微生物に感染する日和見感染などによる肺炎の2つが特徴的である

おもな症状

肺炎の主な症状は、悪寒、発熱、呼吸困難、チアノーゼ、胸痛、咳、痰などであり、さらに重篤な全身症状として、全身衰弱、不安、昏睡などである

不快感、全身倦怠感、食欲不振、頭痛などの前駆症状を訴えた後に、突然、悪寒または呼吸器症状の増悪をもって発病することもある

高齢者では肺炎の初期にこの特有な症状は見られず、症状が比較的軽いため発見が遅れることが多く、重篤になりやすいのが注意点である

観察のポイント

特に高齢者の肺炎の発見の遅れを防ぐため、症状の変化に注意して重症にならないように早期発見する観察が必要である

・発熱、咳、痰、呼吸困難などの呼吸器症状と、全身の状態の変化はどうか

・発熱などで特に脱水を起こしやすいため、水分の摂取量と尿量の出納関係、むくみなどがないか。こうした症状については、主治医が症状の変化をよく把握できるように記憶しておくとよい

・肺炎では体力の消耗が激しいため、療養環境が適切に調節されているか

生活援助上の注意事項・留意点

①口腔内を清潔に保つ(気道感染の予防)

②対象者の70~80%が食欲不振を訴えるため、食事の摂取量も低下してくる。消化吸収力も落ちているので、消化の良い食べ物をできるだけ取ってもらい、体力保持に努める

③水分摂取には特に注意を払う

④発熱し、安静を強いられていると、腸の働きが悪くなることで胃や腸にガスがたまったり、腹部が張ったりして対象者が苦しむことがあるので、定期的に排便を促したり、坐位にさせたり、マッサージを試みたりするとよい

⑤解熱時に大量の汗をかきやすいので、入浴ができない間は、症状が改善されるまで手際よく部分的に清拭し行為を行う

⑥特に高齢者では、安静を長く保っていると筋力が急速に低下するので、急性期の症状が改善されたら、ベッド上で身体を動かしたり坐位をとるようにし、徐々にもとの日常生活に戻す

⑦対象者の痰・吸痰ビンなどの取り扱い時は、痰などに直接触れないように十分にきをつける。援助者自身も援助の前後に手洗い、うがいなどを十分に行う

 

 

参考資料:高齢者ケア

 

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