肺炎てどんな病気?間質性肺炎とは?
肺炎は細菌やウイルス、マイコプラズマなどの病原体が肺に感染し炎症がおこる病気です
特徴
①日本では肺炎により年間約12万人が亡くなり、死亡原因の第3位を占める
②高齢者は肺炎を起こしやすく、いったん肺炎を起こすと長引いたり重症化しやすい
③肺炎の原因は様々。原因となる病原体にあった抗菌薬で治療する
疑うべき症状
①典型的な症状は38度以上の高熱、咳、痰の3つだが呼吸困難や胸痛を伴うこともある
②高齢者の場合、典型的な症状がはっきり表れず、食欲低下、元気がないだけの場合がある
③特に高齢者では、風邪やインフルエンザに続いて肺炎を起こすことが多い
風邪と間違えないで
肺炎の症状は風邪とよく似ていますが、一般に肺炎のほうが重く、高熱、激しい咳、膿のような痰がでます
典型的な症状がはっきりせず風邪が長引いているなどと思われ、見過ごされることがあります
特に高齢者の場合、風邪やインフルエンザに続いて肺炎を起こすケースがよく見られます。1週間ぐらいたっても症状が治まらない場合は肺炎を疑うことも必要です
風邪の後、調子が悪い、何となく様子がおかしい時には十分注意が必要です
誤嚥性肺炎は高齢者に多くみられます
飲食物や唾液などが誤って気管に入りそれらに含まれている細菌が肺に感染するものです
日ごろから食事の時に咽たりたんの絡んだ咳が出る場合は、飲み込み力が低下して誤嚥性肺炎を起こしやすい状態です
普段と違う様子があったら早めに医療機関の受診を勧めます
エックス線撮影で白い影が写る
医療機関を受診すると、問診、胸の雑音を聞く聴診、胸部エックス線撮影、血液検査などが行われます
肺に炎症があればエックス線撮影で白い影として映ります
血液検査では白血球、CRPなどの値から炎症が生じていることがわかります
これらから総合的に診断し、肺炎と判断された場合は重症度や原因となっている病原体などを調べます
治療は抗菌薬で
病原体に適した抗菌薬を使って病原体を死滅させます
抗菌薬の服用では処方された薬をきちんと飲み切ることが大切です。たとえば咳止めや解熱剤のような対症療法で用いる薬は、症状が治まったら中止して問題はありません
しかし、抗菌薬は自己判断で中止したり量を減らしてはいけません
抗菌薬の利かない、耐性菌を生み出すことにつながります
活動的に過ごして肺炎予防
肺炎を起こしやすい人は、高齢者、糖尿病がある、肺や心臓病・肝臓や腎臓に持病がある、ステロイド薬や高丸薬、免疫用制約を使用している人など、免疫の働きが弱まっている人です
日ごろから睡眠を十分とる、過労や不規則な生活を避けるなどに気を付けて免疫の働きが低下しないようにします
抗菌薬が効果を上げた後、そこからしっかり治りきるには元気、体力、栄養状態など総合的に治る力がどれだけあるかが重要です
・なるべく活動的に:無理のない範囲で体を動かすことが大事です。寝たきりを避け状態を起こすなど、できるだけ体を動かしましょう
・風邪やインフルエンザの予防:人込みや繁華街への外出は避ける、カスクを着用する、手洗いやうがいの励行、室内の換気をこころがける
・ご縁を防ぐ:食事の内容や食べる時の姿勢を見直す。歯磨きやうがいなど行内の清潔も大切です
間質性肺炎てどんな病気?
間質性肺炎は肺の中の間質という組織が線維化し、肺全体が固くなって縮んでしまう病気です
特徴
①加齢、喫煙、膠原病のほか薬の作用や、薬へのアレルギーなどが原因になることがある
②原因がはっきりわからない突発性が最も多い
③一般に高齢の男性に多いが、若い年代に起こる遺伝性のものもある
疑うべき症状
①典型的な症状は域切り、空咳、微熱がでることもある
②一般的な肺炎のような席が出ることはまれ
③一般にゆっくり進行することが多く、日常生活に支障をきたすまでには数年かかるため、気づけるのが遅くなりがち
細胞の壁が硬くなる
間質性肺炎では肺の中の間質という組織に炎症が起こります
間質は気管支の先にある肺胞を取り囲んでいる壁の部分です。薄い膜上の組織だった間質が炎症のために繊維化し徐々に固く厚くなり、それに伴ってはい全体も固く小さく縮んでしまいます
間質の繊維化が進むと、肺胞で逃す高官が十分できなくなり、酸素不足になって肺活量も低下していきます
加齢や喫煙のほか、膠原病や薬やサプリメントの使用などが原因となりますが、最も多いのは原因が特定できない特発性です
薬やサプリメントはその者の作用の墓にそれらへのアレルギーが病気の原因となることもあるため使用するときは必ず医師に伝えてください
間質性肺炎はゆっくり進行することが多く、日常生活に支障をきたすまでには数年かかります
動くと怒る息切れ、痰の絡まらない空咳、微熱などが主な症状です
悪化を防ぐために
間質性肺炎は決して頻度の高い病気ではありませんが一度線維化した間質を元に戻すことはできません
突発性の場合は間質の繊維化薬が使えるようになり、進行の抑制が期待できるようになっています
日常生活では喫煙者は必ず禁煙し、体への負担を減らすために、過労や睡眠不足を避けましょう
風邪やインフルエンザにかかると急に悪化することがあるため、風邪を予防したりインフルエンザワクチンを接種することも大切です
またCOPDや肺がんを合併することもあるので、それらへの注意も怠らないようにしてください
参考資料:きょうの健康