夫の闘病・久しぶりの外出をする
久しぶりの外出をする
病棟が変わってから、初めての外出をした。以前の外出時と比べると、今回の夫の態度はすごく落ち着いていた。
常用していた精神薬が抜けて、夫の症状が徐々に改善しているのだろうか。それとも薬のせいだろうか。
よくわからないのだが、穏やかになっていて、イライラ感や焦燥感などが感じられなくなったのは確かだ。このまま病状が改善してくれたら、そして元の夫に戻ってくれたら、と願わずにはいられない。
以前の外出の際には、夫の幻聴も行動もひどかったので、今回は息子たちが心配して様子を見にきてくれた。本当に子供たちは、申し訳ないくらい私たちのことを気遣ってくれる。
同居はしていないけれど、近くにいてくれて何かあるとすぐに駆けつけてくれるので本当に心強く、つい頼りにしてしまう。
「膝が痛い」という夫を連れて、二人の息子はサポーターを買いに薬局まで行ってくれた。その間私は嫁さんとご飯支度をしていた。
夫が病気であることを除けば、本当に幸せそうな家庭の風景だ。
何も知らない小さな孫たちは「じいちゃん、じいちゃん」と懐いてまとわりついていた。夫はうれしそうに穏やかな笑顔をみせていた。
夫はたくさん食べて「少し甘いものを摂りすぎた」と言って病棟に帰って行った。外出時に看護師さんに持たされた不穏時の薬を飲むこともなく帰院出来て良かった。
来週の日曜日は散髪に行きたいそうだ。その次はお盆の墓参りだ。
外出を問題なくこなすことが出来ると、次には試験外泊が待っている。
すべてをクリアして退院許可をもらうには、どれくらいの期間がかかるのだろうか。