風疹患者の看護計画
共同問題
RC:血小板減少性紫斑病、脳炎、関節炎、二次感染
看護目標
長期:合併症・二次感染の徴候をモニタし、合併症・二次感染を発症させない
OP
・血小板減少性紫斑病、脳炎、関節炎など症状出現の有無と程度
TP
・発疹があっても皮膚の清潔を保つ
・含嗽を励行し二次感染を予防する
#1感染を拡大するリスクがある
看護診断 感染仲介リスク状態
危険因子:飛沫感染
看護目標
長期:感染を拡大することなく回復する
OP
・予防接種歴、患者との接触の把握
・発熱発疹の出現時間、程度の観察
TP
・個室に隔離し他者との接触を避ける
・十分な手洗いを励行する
EP
・個室隔離が必要となることを患者家族に伝える
・発疹が消失するまで通園通学はできないことを患者家族に伝える
#2発熱に伴う体力の消耗、リンパ節腫脹、咽頭痛による苦痛がある
看護診断 安楽障害
関連因子:発熱、リンパ節腫脹、咽頭痛
診断指標:疼痛、不快の訴え
看護目標
長期:症状に伴う苦痛を最小にする
OP
・全身状態、発熱の程度
・リンパ節腫脹の有無と程度
・鼻汁、咳嗽、咽頭痛など上気道症状の有無
・発疹出現の有無と程度
TP
・室温は20度前後、湿度は60%以上に保つ
・発熱時は水分補給を十分に行う
・口当たりの良い食事を勧める
・安静に過ごせるように室内での遊びを工夫したり、日常生活の環境を整える
EP
・水分補給や安静の必要性を説明する
#3発疹により皮膚に損傷をきたす恐れがある
看護診断 皮膚統合性障害リスク状態
危険因子:発疹、掻痒感
看護目標
長期:皮膚粘膜の障害を最小にする
OP
・発疹出現の部位程度
TP
・清拭により皮膚の清潔を保つ
・爪は短く切る。かきむしるようであればミトンなどを着用する
EP
・皮膚をかきむしらないよう説明する
#4随伴症状により日常生活に支障をきたしている
看護診断 活動体制低下
関連因子:随伴症状
診断指標:労作時の呼吸困難、倦怠感の訴え
看護目標
長期:随伴症状が軽減され生活機能を維持できる
OP
・全身状態、バイタルサイン
・脱水、悪心、嘔吐、食欲不振、頭痛、睡眠障害
TP
・それぞれの症状に応じた対処方法を行う
・薬物が処方されたときは確実に内服する
・状態に合わせた遊びを取り入れ気分転換を図る
EP
・充分な水分補給、栄養制限に加え、処方された内服の確実投与を行うよう家族へ伝える

#5患者家族の疾患に対する知識不足により、疾患の管理方法、感染予防策が適切に行えない恐れがある
看護診断 非効果的自己健康管理
関連因子:知識不足
診断指標:疾患を管理したいと言葉に出す
看護目標
長期:患者家族が疾患を理解し心身ともに安定した生活を送ることができる
OP
・患者家族の言動
TP
・患者家族の疾患管理法に関する理解を確認する(水分補給の必要性、発熱時の対応、発心に対する保清の方法、受診のタイミング)
EP
・風疹に関する知識、感染拡大を防止するための方法、回復までの過ごし方について説明する
参考資料:疾患別看護過程