アトピー性皮膚炎患者の看護計画
#1皮膚刺激や皮膚の乾燥と掻痒閾値の低下に関連した掻痒
看護診断 安楽障害
関連因子:皮膚・神経系機能の障害
診断指標:掻痒感の訴え、疾患に牽連する症状、睡眠パターンの混乱、刺激への過剰な反応
看護目標
長期:掻痒が軽減する
短期:1)皮膚の刺激物がわかり避けることができる
2)皮膚の乾燥を防ぐことができる
OP
・掻痒の程度
・皮膚の刺激物の有無
・皮膚の乾燥の有無・程度
・掻破痕の有無・程度
TP
・皮膚の乾燥を予防するための処置を行う
・皮膚の刺激物を除去する
EP
・皮膚の刺激物を避けるための方法を指導する
・スキンケアの方法を指導する
・掻痒への対処法を指導する
#2皮膚刺激物薬を適切に使用できないことに関連した症状の増悪
看護診断 非効果的自己健康管理
関連因子:知識不足、治療計画の複雑さ、ヘルスケアに対する家族の対応パターン、無力
診断指標:治療計画を毎日の生活に組み込むことができない。疾患を管理したいと言葉に出す。指示された治療方法を実施するのが難しいと言葉に出す
看護目標
長期:症状が寛解する
短期:1)皮膚の刺激物がわかる
2)皮膚の刺激物を避けることができる
3)薬の使用方法がわかる
4)適切に薬を使用できる
OP
・症状の寛解の有無・程度
TP
・皮膚刺激と病変の関係について話す
・薬の使用法を説明しながら知識を行う
EP
・皮膚の刺激物を避けるための方法を指導する
・薬の使用法を指導する
#3皮膚のバリア機能低下と掻破に関連した皮膚感染症の可能性
看護診断 感染リスク状態
危険因子:不適切な第一次防衛機構、病原因子への曝露を避けるための知識の不足
看護目標
長期:皮膚感染症が生じない
短期:1)スキンケアができる
2)掻痒に対して搔破以外の方法で対処できる
OP
・バイタルサイン
・搔破痕の有無・程度
・皮膚の感染徴候の有無・程度
TP
・スキンケアを行う
EP
・スキンケアの方法を指導する
・掻痒への対処法を指導する
・感染徴候がわかるように指導する
#4掻痒に関連した不眠
看護診断 不眠
関連因子:身体的不快
診断指標:患者が入眠困難を訴える、患者が睡眠持続困難を訴える
看護目標
長期:十分に睡眠をとることができる
短期:掻痒が軽減する
OP
・掻痒の程度
・入眠のスムーズさ、夜間の睡眠持続の程度
・感情の変化の有無・程度
TP
・就眠前にスキンケアを行う
EP
・掻痒への対処法を指導する
・スキンケアの方法を指導する
#5疾患に関連した身体外観の受け入れ困難
看護診断 ボディイメージ混乱
関連因子:疾患
診断指標:自分の身体についての見方の変化を反映した感情を言葉に出す、社会的なかかわりの変化、身体の一部を意識的に隠す
看護目標
長期:疾患を受け入れる
短期:1)主体的な治療行動をとることができる
2)社会的なかかわりを持つことができる
OP
・湿疹の形態・分布
・身体外観の受け入れの程度
・社会的なかかわりの変化の程度
TP
・身体の外観に対する思いを話し合う
・今後の見通しを話し合う
EP
・症状の寛解に向けて、現在行う必要のあることを指導する
#6疾患の増悪や薬の副作用出現に関連した不安
看護診断 不安
関連因子:健康状態に対する脅威、健康状態の変化、自己概念に対する脅威
診断指標:不眠、落ち着きがない、苦悩する、緊張した表情
看護目標
長期:不安が軽減する
短期:1)疾患の増悪因子がわかる
2)副作用への対処法がわかる
OP
・不安の内容・程度
TP
・不安に思っていることについて話し合う
・薬の副作用について話し合う
EP
・疾患の増悪因子を避ける方法を指導する
・薬の副作用と関連させ、適切な薬の使用方法を指導する
#7治療が長引き治癒しないことに関連した無力感
看護診断 無力感
関連因子:疾患に関連した治療計画
診断指標:役割遂行に関する疑問を表明する、機会があってもケアに参加しない
看護目標
長期:コントロール感を持つことができる
短期:1)寛解に効果的な治療行動をとることができる
2)増悪因子がわかる
OP
・無力を感じる理由、程度を明らかにする
TP
・アトピー性皮膚炎の特性について話し合う
・どのような時に症状が増悪するのか気づけるようにする
・治療すれば疾患が寛解することがわかる
・薬の使用法について確認する
EP
・症状の寛解に向けて、現在行う必要のあることを指導する
#8治療が長引き治癒しないことに関連した絶望感
看護診断 絶望感
関連因子:長期のストレス
診断指標:感情の減退、食欲の低下、刺激に対する反応の減少
看護目標
長期:疾患的に肯定的に認識できる
短期:1)主体的な治療行動をとることができる
2)疾患の特性がわかる
OP
・絶望を感じる理由・程度を明らかにする
TP
・アトピー性皮膚炎の特性について話し合う
・治療すれば症状が寛解することを話す
・薬の使用方法について確認する
EP
・症状の寛解に向けて、現在行う必要のあることを指導する
看護診断 身体損傷リスク状態
危険因子:化学的因子
看護目標
長期:身体を損傷しない
短期:1)薬の副作用がわかる
2)薬の副作用によって生じる危険を回避する方法・行動がわかる
OP
・副作用の症状:眠気の有無・程度
TP
・薬は医師に指示されたとおりに使用する
・副作用によって眠気が生じる場合は生活上の危険に注意する
EP
・薬の副作用症状によって生じる生活上の危険を回避する方法を指導する
#10社会生活に支障をきたすことに関連したストレス
看護診断 非効果的コーピング
関連因子:ストレス因子に対処する準備の黄かにが不適切、強度の脅威、コーピング能力に対する自信のレベルが不適切
診断指標:役割期待を満足できない、基本的ニーズを満足できない
看護目標
長期:ストレスが軽減する
短期:1)社会生活上の支障となっていることを述べる
2)社会生活上の支障となっていることへの対処法を述べる
OP
・ストレスの程度
TP
・社会生活上の支障となっていることについて話し合う
EP
・症状をコントロールしながら生活するための方法について指導する
参考資料:疾患別看護過程