夫が免許証を返納するまでの経緯
夫は数年前から内服薬を飲んでいる
夫は現在72歳ですが、精神科の薬と心臓の薬を5年位前から服用しています。
それぞれ入院治療後の内服治療です。
それぞれの医療機関から処方されるので、薬の量もとても多いです。
夫は若いころから車の運転を仕事にし、車の運転の旨い事が自慢でした。
病気治療のために薬を飲んでいるからといって、車の運転をやめるはずのないことは容易にわかります。
車の運転をしないこと、免許証が無くなることは、夫のプライドを根こそぎ取り除いてしまうようなものだと思います。
処方薬の副作用、注意点に記載されていること
夫に危険だから車の運転をしないでほしいとは、絶対に言えませんでした。
普段にこやかな夫でも、大声で目の色を変えて興奮して怒ることが十分に想像できました。
しかし、内服している薬の処方箋の注意書きを見ると、どの薬の説明書を見ても車の運転を控えるようにと記載されています。
薬の副作用のせいで、眠気が出たりバランス感覚もなくなるので、車の運転はだれが考えても危険です。
しかし、夫は大丈夫だと言い張りました。
夫の運転中に数回、物や車にぶつかりそうになったことがあります。
夫は平然としていましたが、内心では車を運転することに対して不安になったのではないかと思いました。
それ以後、運転を私に任せることが殆どになったからです。
医師から免許証の返納を勧められる
精神科の薬を飲んでいると、免許更新時に医師の許可が必要になります。
1年に一度、免許証保持が可能か否かの検査を病院で受けます。
そして、医師からの許可書をもらえると免許証の更新もできます。
1年前の免許更新の検査をしたときに、医師からそろそろ免許証を返納してはどうかと勧められました。
夫は、相手が担当医師であるにもかかわらず、声を荒げて抵抗しました。
なんとか医師から証明書をもらい、次の1年は免許の更新ができました。
しかし積極的に運転することはなくなり、どこへ行くにも私が殆ど運転していました。
免許返納を強く拒否する夫
夫が免許返納を拒否するので、そしてその気持ちもわかるので、免許返納に関する話はせずに、自然に任せることにしました。
返納することを勧めたら、ますます強く返納することが目に見えていたからです。
夫が自分の意志で自分から進んで返納することを待つしかないと思いました。
そして、車の運転はどこへ行く時も私が進んですることにしました。
夫より先に車のカギを持ち運転席につくようにしたのです。
運転しないでとは言わずに、夫が運転するようになる場面を極力避けました。
自分から返納すると発言した!
今年の免許更新日に近づいた時、夫は自分から進んで「もう免許証は返す」「免許更新はもういい」と言ったのです。
内心ホッとして、一緒に免許センターに行きました。
イオンカード1万円分と商品券1万円をもらいました。
そして、割引で利用できる交通機関の時間表をもらいました。
自由に移動できる手段がなくなることで、行動範囲が狭まります。
行動範囲が狭まると刺激が少なくなり認知症につながる恐れがあります。
不自由な思いをしないようにサポートしようと思います。